「有名大学に入れば安心」は、日本だけの常識かもしれない。― アメリカの大学で本当に手に入れるべきもの ―
― 学歴ではなく、「自分」を作る4年間
Pas-Sportには、アメリカの大学進学を考えている選手や保護者の方から、よくこんな質問があります。
「どの大学に行けば、日本での就職に有利ですか?」
もちろん、大学選びをするうえで将来の就職を考えることは大切です。
そして、ハーバードやスタンフォードのように世界中で知られている大学であれば、その大学名や卒業生ネットワークが将来のキャリアで大きな武器になることもあるかもしれません。絶対とも思えません。
しかし、私はアメリカの大学に行くのであれば、そこだけを目的にしてほしくないと思っています。
むしろ、
「有名大学に入って、有名企業に就職できれば安心」
という日本的な感覚はいったん捨てたほうがいいと思っています。
アメリカの大学に行く大きな価値は、学歴を作ることだけではありません。
「自分が何者なのかを探し、自分という人間を作ること」
そこに大きな価値があると私は思っています。
日本からアメリカの大学に進学すれば、当然、楽しいことばかりではありません。
英語が思うように通じない。
授業についていけない。
チームの中で自分の居場所を作らなければならない。
試合に出られないこともある。
コーチとの考え方が合わないこともある。
文化や価値観の違いに戸惑うこともある。
日本に帰りたいと思う日だってあるかもしれません。
でも、その一つひとつを自分で乗り越えていく。
知らない土地で友達を作る。
自分とはまったく違うバックグラウンドを持つ人たちと生活する。
チームのために行動する。
時にはリーダーになる。
失敗する。
悔しい思いをする。
誰かに助けてもらう。
そして今度は自分が誰かを助ける。
試合に勝って仲間と喜ぶ。
努力して目標を達成する。
そういう経験の積み重ねが、その人の「個性」になっていくのだと思います。
大学を卒業して就職活動をするときに、
「私は〇〇大学を卒業しました」
だけではなく、
「私は大学4年間で、こんな経験をして、こんなことを乗り越えて、こんな人間になりました」
と話せる人になってほしい。
リーダーシップ。
コミュニケーション能力。
異なる文化を理解する力。
苦しい状況でも逃げずにやり抜く力。
チームのために自分が何をすべきか考える力。
失敗しても立ち上がる力。
人を巻き込む力。
そして、自分の考えを自分の言葉で伝える力。
こうしたものは、大学の名前だけでは手に入りません。
だからこそ、Pas-Sportでは「どこの大学に入るか」だけで大学選びをしてほしくないと思っています。
もう一つ、とても大切なことがあります。
「入れる大学=自分にとって良い大学」ではありません。
アメリカにはたくさんの大学があります。
NCAA Division Iだから良い大学、Division IIだからその下、ということでもありません。
ランキングが高いから自分に合っているとも限りません。
奨学金をたくさんもらえる大学が、必ずしも自分を一番成長させてくれる大学とも限りません。
大切なのは、
「この大学に入れるか?」
だけではなく、
「この大学で自分は何を学び、どんな経験をして、4年後にどんな人間になれるのか?」
を考えることです。
コーチはどんな人なのか。
チームメイトはどんな選手たちなのか。
自分はそこでどんな役割を担えるのか。
何を勉強したいのか。
どんな環境で生活したいのか。
卒業するときに、どんな自分になっていたいのか。
大学選びとは、本来そこまで考えてするものだと思います。
私は選手たちに一度、自分自身に問いかけてほしいと思っています。
「あなたは、〇〇大学卒業の誰々、という人間になりたいですか?」
それとも、
「大学4年間でこんな経験をして、こんなことを学び、こんなことを乗り越えた自分」
として社会に出たいですか?
もし一番欲しいものが「〇〇大学卒業」という肩書きなのであれば、私は無理にアメリカの大学を勧めません。
日本には素晴らしい大学がたくさんありますし、日本でしっかり受験勉強をして、希望する大学を目指すのも立派な選択です。
でも、
「今の自分とは違う自分になりたい」
「知らない世界に飛び込んでみたい」
「英語もテニスも勉強も、人間としても成長したい」
「自分がどこまでできるのか試してみたい」
そう思うのであれば、アメリカの大学で過ごす4年間には、とても大きな価値があると思います。
アメリカの大学は、学歴を買いに行く場所ではありません。
自分という人間を作りに行く場所です。
そして4年後、
「どこの大学を卒業したか」以上に、
「そこで何をして、どんな人間になったのか」
を語れる人になってほしい。
それが、Pas-Sportが考えるアメリカ大学進学です。





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